687番713番金庫の中身は賢者の石?強盗した犯人はクィレル先生?
「ハリー・ポッターと賢者の石」の見どころのひとつは、ハリーが(そして読者が)初めて知る魔法界の様々なしくみの面白さですね。
ハリーがホグワーツ魔法魔術学校に入学するには、まずグリンゴッツという魔法界の銀行から預金を引き出し学用品を買いそろえる必要がありました。
ハリーがグリンゴッツで見たものは、自分の財産だけでなく、もしかしたら「賢者の石」だったのか・・・?
そのあたりを詳しく解説します。
Contents
687番→ハリーの金庫
ハグリッドと共に初めてグリンゴッツ銀行を訪れたハリー。
この銀行はゴブリン(小鬼)が管理しており、自分の金庫に案内してもらって必要なものを取り出す仕組です。
ハリーの金庫は687番でしたが、そこには山のように積み上げられた金貨がありました。
それは彼の亡くなった両親が残したものでした。
ハリーとハグリッドはバッグに必要なお金を詰め込み、その場を後にします。
713番→賢者の石が入っていた
ハグリッドはダンブルドアからの手紙を受付で示し、713番金庫にも案内を依頼していました。
金貨の山を見たあとのハリーは、今度はどんなお宝が登場するのかと期待していましたが、空っぽの部屋に通されます。
よく見ると、茶色の紙でくるまれた薄汚れた小さな包みが床に転がっていました。
ハグリッドはそれを拾い上げ、コートの奥深くにしまい込みます。
ハリーは聞かないほうがいいとわかっていて、何も聞きませんでした。
10歳の子どもなら中身が気になって仕方ないのが普通だと思いますが、ダーズリー家で過ごして我慢を学んできたハリーならではですね。
実はハリーたちが金庫を訪れたあと、何者かがこの金庫に強盗に入ったのですが、すでに中身は空っぽだったため「何も盗まれていない」と発表されただけでした。
賢者の石が入っていたのは713番、犯人はクィレル
713番金庫にあったものがホグワーツに持ち込まれた
ハリーが「茶色の紙でくるまれた薄汚れた小さな包み」の中身に気付いたのは、ドラコ・マルフォイに真夜中の決闘を申し込まれ、罠にはめられた時です。
ドラコは決闘するつもりがなく、真夜中に寮を抜け出す者がいるとフィルチに密告し、ハリーたちを捕まえさせようとしました。
慌てたハリー、ロン、ハーマイオニー、ネビルが逃げ込んだのは、ダンブルドアが「今年いっぱい四階の右側の廊下に入ってはいけません」と言っていた『禁じられた廊下』でした。
鍵がかかっていたドアの中に三頭犬の姿を発見して驚き、慌てふためいて寮に戻ったハリーたち。
三頭犬が仕掛け扉を守っていたこと、そしてハグリッドの「何かを安全にしまっておくには、グリンゴッツが世界一安全な場所だ。たぶんホグワーツ以外ではな。」という言葉から、
ハリーは713番金庫にあった包みがそこに保管されていると確信します。
茶色い包みの中身を狙っていたのはクィレルだった
ハリー、ロン、ハーマイオニーはあの包みが賢者の石ではないか?と推測していました。
初めてのクィディッチの試合の後箒を返しに行ったハリーは、フードを目深にかぶったスネイプが禁じられた森に向かうのを目撃します。
後をつけてみると、スネイプがクィレルと密かに会い「生徒諸君に『賢者の石』のことを知られてはまずい」と口にするのを聞いて、あの包みが賢者の石であることを知りました。
『賢者の石』は、いかなる金属をも黄金に変える力があり、また飲めば不老不死になる『命の水』の源。
ハリーは賢者の石を狙っているのがスネイプではないかと疑っていましたが、スネイプはダンブルドアの命令でクィレルを見張っていたのです。
石の守りを突破した先に待っていた真犯人は、クィレルでした。
グリンゴッツに強盗に入ったのも彼だったのです。
まとめ
687番金庫の中身は、ハリーの両親が彼に残した山のような金貨と沢山の銀貨・銅貨でした。
713番金庫の中身は「茶色の紙でくるまれた薄汚れた小さな包み」でしたが、これが賢者の石だったんですね。
強盗した犯人はクィレルで、ヴォルデモートに命じられてのことでした。
他人を恐怖によって意のままに操るヴォルデモート。
ヴォルデモートのような悪に付け込まれ結局は身を滅ぼしたクィレル。
彼が最後にどうなったのかは、小説には描かれていません。