そして父になるのスパイダーマンの意味とは?元々は台本に無かった?
「そして父になる」はメッセージ性が強い作品としても有名ですね。
劇中に出てくるセリフが考えさせられる内容だとも言われています。
セリフの中でも特に気になったのが野々宮良多(福山雅治)が息子の慶多に言われた「スパイダーマンって蜘蛛だって知ってた?」という一言です。
そして父になるよかったなー、最後のスパイダーマンてクモだって知ってる?って台詞がよかったなー
— SUGA HIROTO (@chasschas) 2015年2月7日
何気ないセリフですがメッセージが詰まっているそうなんです。
今回は「スパイダーマンって蜘蛛だって知ってた?」というセリフの意味について深掘りしていきます。
スパイダーマンのセリフの意味は?
物語の最後のシーンで野々宮良多(福山雅治)が息子の慶多に「ねえ、スパイダーマンが蜘蛛だって知ってた?」と質問されます。
そこで野々宮良多は「いや、初めて知ったよ」と返します。
何気ないこの会話にどんな意味があるのか?
それは野々宮良多が父親として成長したという意味なんです。
野々宮良多はエリート建築家でお金持ちでプライドが高いタイプその対局として斎木雄大(リリー・フランキー)は裕福ではないが庶民派で勉強よりも外で遊べというタイプ。
どちらが良いとか悪いとかではなく、二人は父親としては真逆なタイプでした。
そして作品の最後に野々宮良多が今までの父親のスタンスから変化したのです。
それまでの野々宮良多が決して父親として駄目だった訳ではないと思います。
ただ少し冷めているというか庶民的な暖かさが感じられなかった。
その野々宮良多が息子の「スパイダーマンが蜘蛛だって知ってた?」という問に対してワザと知らないフリをする。
「初めて知ったよ」と。
このシーンこそが作品のタイトルにもなっている「そして父になる」という意味に繋がってくるのだと思います。
「スパイダーマンって蜘蛛だって知ってた?」
「ううん、初めて知った」
このセリフのうまさっ!!!!
自分の信じていた正しさを揺さぶられた負けたことのない男が、自分の知らない正しさを子供から学び、そして、父になる。— 知らない男(a.k.a 島崎ひろき) (@simaki0a0p) 2015年2月7日
野々宮良多は子供との血の繋がりとか関係なく本当の父親になった。
最後の最後に一番大切なメッセージがこのシーンで描かれているんです。
心から親子って良いなって思いました。
元々は台本に無かった?
慶多の「ねえ、スパイダーマンが蜘蛛だって知ってた?」というセリフは元々台本には無かったと監督が語っていました。
なぜこのセリフが生まれたかと言うと、撮影前の衣装合わせの時に慶多くんが緊張していたらしいんです。
その場にいたリリー・フランキーさんが気を利かして慶多くんを和ませようと「スパイダーマンって蜘蛛だって知ってた?」と話かけた。
その会話を聞いていた是枝裕和監督が気に入り台本にセリフとして追加したそうです。
リリーフランキーさんカッコ良すぎますね、物凄く優しい方なんだと思います。
この作品を締めくくる重要なセリフは元々台本に無くリリーフランキーさんの何気ない会話から生まれたなんてこのエピソード自体がドラマのように思えてしまいます笑
そしてその会話に反応し最後のセリフに持ってくる是枝裕和監督も凄いですね。
これが世界から評価される感性なのでしょうか。
6月16日の再放送が楽しみです!
まとめ
■「スパイダーマンが蜘蛛だって知ってた?」という会話の意味は野々宮良多が真の父親として成長したという事だと考察する。
■「スパイダーマンが蜘蛛だって知ってた?」というセリフは元々は台本になくリリーフランキーさんの何気ない一言からセリフになった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!