そして父になるの子役はアドリブだったの?台本を渡さなかった?
そして父になるが土曜プレミアムで放送すると決まりました。
放送日は6月16日とのことなのであともう少しです!
そして父になるはどのシーンをとっても重要なシーンばかりですね。
何よりも役者の演技のレベルが高いと思います。
特に子役の二人が素晴らしかったですよね!
なんと子役の演技はアドリブで台本を渡さなかったと言われているようなんです。
今回は子役に台本を渡さなかったのか?と演技がアドリブだったか?という疑問について調査してみました。
早速ですが深掘りしていきます。
Contents
子役はアドリブだった?
子役の全てのセリフがアドリブだった訳ではないそうです。
ただアドリブが多い事も事実です。
アドリブの中でも最も素晴らしいと感じたシーンは琉晴くんが野々宮良多(福山雅治)に対して「なんで?なんで?」と質問攻めするシーンです。
本当に子供が気になって「なんで?」と聞いているようなシーンなのです。
質問攻めを受けていた野々宮良多も上手く答える事ができずに狼狽える所も非常にリアルでした。
このシーンにどんな背景があるかと説明しますと。
斉木家と野々宮家のお互いの家族は自分の子供が生まれた病院で看護師に故意的取り違えをしていた事実を知らされ絶望します。
そこで血の繋がっている本当の子供と一緒に生活する事になります。
ここで琉晴くんが野々宮家の子供として生活する事になるのですが野々宮家はエリートのお金持ち家族でルールが厳しい。
斉木家からやってきた琉晴くんは環境の違いに戸惑います。
琉晴くんに課せられた野々宮家のルールは「お風呂は1人で静かに入る事」「野々宮良多夫妻の事をパパとママと呼ぶ事」。
斎木雄大(リリー・フランキー)と一緒にとお風呂に入って騒いでいるのが当たり前だった琉晴くんからしたら意味不明なルールだったと思います。
さらにパパとママと呼べという事に対して「なんで?パパちゃうやん」と言うですね。
野々宮良多は「なんででもだ」と返し、また琉晴くんが「なんで?」と複数回このやり取りが行われます。
しかし琉晴くんの「なんで?」が尽きず野々宮良多が「なんでだろうな?」と返答を変えるんです。
このシーンは何度も観ても演技とは思えません、琉晴くんの表情や「なんで?」と返す間が絶妙にリアル。
野々宮良多役の福山雅治さんも演技とか役とか通り越して本当に戸惑っているんです。
子役の琉晴くんの口癖が普段から「なんで?」だったそうで、その事を面白いと思った是枝裕和監督は劇中で演技として採用したそうなんです。
また野々宮良多の「なんでだろうな?」というセリフも芝居をしていく中で生まれたアドリブだったそうです。
演技や戦いだと言いますがこのシーンはまさにこの言葉の通りだと思いました。
それぞれのアドリブを含めた演技をぶつけ合って生まれた名シーンだったんですね。
台本は渡さないの?
子役には台本を渡さなかったのか?という疑問なのですが、子役には台本は渡さないそうです。
是枝裕和監督の演出方針として台本を渡さず現場で口頭によりセリフを伝えて演技をしてもらうそうなんです。
もしその中で子役がアドリブを挟んだとしても基本的に受け入れて周りの俳優や女優達の反応を観ている。
子役の自然な言動にプロの役者達がどう反応していくのか観察しているというのが是枝裕和監督なんだそうです。
是枝裕和監督は子役を指導するというよりも引き出すのが抜群に上手いと思います。
インタビューではこのように語っていました。
子供たちそれぞれの個性に合う方法を見つけるのがノウハウと言えばノウハウだと思う。活発な子には自由に、おとなしい子にはそれなりの方法で接しながら少しずつ演技のトーンを作っていく
もう一つ、自分だけの方法があるとすれば、子供たちが演技する時には途中で切らず、引き続きカメラにおさめる点だ。
ルールがないのが私だけのルールだ。たとえば、晴れた日のシーンを撮ろうとした撮影当日に雨が降ると、私は雨が降るシーンに設定を変える。突然降り始めた雨をどうすれば映画にうまく収めることができるか悩むタイプだ。子役俳優の場合も同様に、自由に演技しなさいと解き放つスタイルで、無理やり演技を教えようとしない。
この監督の作り込むというより好きなようにさせる。
自由度が高い現場だからこそ自然な演技やドキュメンタリーのような映画作品が生まれるのだと思いました。
まとめ
■琉晴くんが「なんで?」と野々宮良多を質問攻めにするシーンはアドリブだった。
■子役には台本を渡さないとの事だった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!