クレイジーリッチで麻雀でレイチェルがエレノアに故意に負けたのはなぜ?
主人公・レイチェル・チュー(女性:コンスタンス・ウー)は生粋のニューヨーカー。
全米トップクラスの私立大学、ニューヨーク大学(New York University)で経済学科の教授として教鞭を執っていました。
チューは恋人のニック・ヤング(男性:ヘンリー・ゴールディング)と一緒にシンガポールへ行くことになりました。
ニックの親友の結婚式に出席するためです。
現地に到着したレイチェルは、ヤングがシンガポールでは知らぬものはいない超セレブだったことが発覚します。
そして番組のクライマックス。
・主人公レイチェル
・レイチェルの恋人(ニック)の母・エレノア
が今回の主題。
エレノアは息子ニックとレイチェルをどうしても結婚させたくないので、探偵を雇い、彼女の出自を半分でっち上げて彼女を侮辱します。
(レイチェルの母が浮気してアメリカに逃げて来た、と。)
そこまでされたので、レイチェルはニックから去る決断します。
そしてシンガポールを去る際、レイチェルが麻雀している最中にエレノアが入って来て対決することになりました。
ここでレイチェルは本来であれば「竹の8」で勝負に勝てたのに
捨てて故意にエレノアを勝たせています。
一体どういう意味があったのでしょうか。
そして調べて見ると今回の麻雀には非常に深い意味が含まれていたことがわかりました。
麻雀に秘められた意味
座った位置から示唆が始まる
麻雀は4人で行います。
座った位置は「東」「西」「南」「北」で示されます。
ニックの母・エレノアは東
レイチェルは西に座ります。
これは
東→東洋(アジア)
西→西洋(アメリカ)
を示しています。
この辺からの伏線はさすがです。
監督はこのために麻雀のプロを雇ったそうです。
序盤の「ポン」の意味
同じ手牌を3つ揃えることを「ポン」と言います。
元々麻雀は中国では上流階級ではなく、
中産階級の人々が行なっているゲームです。
上流階級のエレノアが「ポン」を使えることで
・ルールを理解していること
・勝負に勝ちに来ていること
を示しています。
「竹の8」の深い意味
上記は8の意味。
牌を捨てるシーンですが、レイチェルが「竹の8」を切っています。
竹→これは海を渡り、西洋化されたアジア人に対して頻繁に使われる言葉です。
そして「8」。
中国では「8」は演技の良い数字です。日本で言えばラッキー「7」といった意味でしょうか。
8は幸運や富を意味します。
つまり彼女が「8」を捨てることでニックと結婚すれば富を得られる
↓
敢えてそうしなかったレイチェルに意志を感じ取ることができます。
なぜわざと負けたのか?
結論から言うと
「レイチェルがニックため、自分から去る配慮をしたことを母エレノアに知らせるため。」
です。
さらに深掘りするなら3点に集約されます。
・レイチェルがニックの未来のために行動した。
→わざと負けたから。
・レイチェルが”バナナ”でないこと
→中国系アメリカ人は外見は黄色の肌・中身は白人でバナナと評される。
・レイチェルには自己犠牲の精神があること。
→エレノアはアメリカにいる中国人は自己犠牲の精神がないと批判しており、
アジアにいる中国人のように家族のために自己犠牲すべきと考えていることへの皮肉として。
まとめ
1.ニックの母エレノアは中華系アメリカ人を個人主義だと考えており、レイチェルにつらく当たっていた。
2.麻雀を介して2人の心理描写が映し出されている。
3.麻雀でレイチェルがわざと負けたのは自分が個人主義の中華系アメリカ人ではなく、ニックのことを思いやれる人物であることを示している。