クッパ姫とキングテレサ姫は二次創作か三次創作で著作権侵害に当たるの？

様々な流行が生まれるTwitter。
今回もまた新しく流行ったキャラがいる。

「クッパ姫」「キングテレサ姫」である。
ご存知、大人気ゲームのマリオブラザーズが元ネタである。

「キャラの美少女化」の波がここまできた。

ネットでバズったクッパ姫・キングテレサ姫

もの凄い波及力で海外ユーザーの投稿は、18万以上のリツイート、8万2,000件超の「いいね」を記録。

イラスト投稿サイト「Pixiv」には、23日から25日昼までのわずか2日半の間に、クッパ姫を描いた作品が1400件以上も投稿されている。

The Super Crown’s some spicy new Mario lore pic.twitter.com/7DQe6UXvLQ

— haniwa (@ayyk92) 2018年9月19日

バズりにバズる。
「全部美少女キャラすればいいだろ！」
と言わんばかりにキングテレサ姫まで登場する。

クッパ姫とキングテレサ姫が共闘するスーパーマリオワールドをください！ pic.twitter.com/bcxOCOUgad

— ！湖子 (@kolshicako) 2018年9月25日

ここで気になるのが著作権である。
これこんだけ人気を博してるけど法律的にはどうなのだろうか。

直作件の侵害になるの？

法律の侵害になる可能性が高いのは二次創作

二次創作とは何か？
原作に登場するキャラクターを利用して、二次的に創作された、独自のストーリーの漫画、小説、フィギュアやポスター、カードなどの派生作品を指す言葉である。

主に同人誌などに使われる。

同人誌は個人の漫画家がコミケなんかで自分で人気漫画のキャラを使い、独自ストーリー作ってたりする。
同人誌は著作権法上の違反には当たる。
（実務上裁判沙汰になることはないが）

クッパ姫は二次創作に当たるのか？

法律の文面を見る限りは合法と呼んでいいだろう。

法律の要件を見る限り、今回のクッパ姫は下記4に当てはまるからだ。

要件
1.著作物そのままを用いた作品（複製権の侵害）
2.著作物を改変しているが創作性が認められない作品（複製権+同一性保持権の侵害）
3.著作物を改変しており創作性が認められる作品（翻案権+同一性保持権の侵害）
4.著作物を改変し創作性が認められ、原作の本質的特徴を失っている作品（別個の著作物とみなされるため合法）

「クッパ姫」というキャラは原作には登場しないので、空想上のキャラである。
空想上のキャラに著作権は発生しない。

しかしながら
クッパ→ピーチ姫
ピーチ姫→クッパ
上記のような意味合いがあると3にあたるのでアウトになる可能性もある。

要は完全に空想なら合法、空想でなく現存キャラの延長線上だと違法ということになる。

今回はそこまで細かくクッパ姫になった変遷はないので合法だといえる。

任天堂サイドの対応

現状、広報部は動かず。

正式な回答は下記。
25日昼、任天堂の広報担当者に今回のクッパ姫ブームについてコメントを求めたが、
「インターネット上の書き込みなどに関しては、コメントは控えさせていただきます」
との回答。しばらくは静観する動きのようだ。

まとめ

1.クッパ姫は海外のhaniwaという人が書いて7万件を超えるほどリツイートされた。
2.派生してキングテレサ姫まで登場。
3.著作権侵害の可能性に当たるとしたら二次創作の要件。
4.クッパ姫が完全に空想のキャラなら合法、空想でないなら違法である。