ナウシカのラストシーンおわりの意味は?金色の野とは誰のこと?
『風の谷のナウシカ』は宮崎駿オリジナルの漫画を原作とした
長編アニメーションです。
戦争によって巨大産業文明が崩壊した1000年後の世界で、
「腐海」と呼ばれる毒の森に生きる人々の闘いを描いた作品です。
誰しも一度は耳にしたことがあるくらい、有名な作品ですよね。
かなり奥深いストーリーですが
公式での解説はほとんどされておらず、謎の部分もたくさんあります。
そこで、『風の谷のナウシカ』の中で
気になる二つの点を調べてみました。
Contents
ラストシーンは墓場?
最後の「おわり」の文字が表示されるシーンでは、
ナウシカの帽子と木の芽のようなものが映し出されます。
一見、ナウシカの墓場のようにも見えるシーン。
ナウシカは王蟲によって蘇ったはずなのに、矛盾しています。
もちろん、ナウシカは死んでいません。
このラストシーンは墓場を表しているのではないのです。
ナウシカは腐海に落ちるまで帽子をかぶっていましたが、
腐海を抜け出した後のシーンでは帽子がなくなっています。
つまり、ナウシカの帽子が置かれたこの場所は
腐海の底であると推測できます。
腐海の底に落ちたとき、ナウシカは
腐海の木々が毒素を浄化していたという事実を知りました。
腐海が毒素を出すのは
人類により汚染された大地のせいだったのです。
さらに、腐海の植物が清らかな水の中では毒素を出さないことを
ナウシカは実験で確認しています。
つまりこの木の芽は、植物が正常に発芽できるくらい
毒素がない状態であることを示しているのです。
ナウシカたちが腐海の底でチコの実を食べるシーンがありますが、
おそらくその時落ちたものが発芽したのでしょう。
要するに、ナウシカのラストシーンは墓場などではなく、
将来腐海が正常な森に変わるかもしれないという、明るい未来を示唆しているのです。
金色の野とは誰のこと?
「その者蒼き衣を纏いて金色の野に降りたつべし。
失われし大地との絆を結び、ついに人々を清浄の地に導かん。」
このような予言がナウシカの中に出てきます。
この予言の対象は誰だったのでしょうか。
結論から言うと、これはナウシカのことを指しています。
王蟲の子供が酸の海に入ろうとするのをナウシカが止めるシーンがあります。
この時ナウシカはピンク色の服を着ていましたが、
王蟲から流れる体液によってそれが濃い青色に変化していくのです。
さらにナウシカは王蟲の子供を助けたせいで死んでしまいますが、
王蟲達が黄金の触手を伸ばしてナウシカを天高く持ち上げると、彼女は蘇ります。
そして、王蟲の黄金の触手で埋め尽くされた上を楽しそうに歩きます。
それはまさに「その者蒼き衣を纏いて金色の野に降りたつべし」と同じ光景であり、
予言はナウシカのことを指していた、ということが分かります。
このように見ていくと、「風の谷のナウシカ」がいかに深いストーリーなのかがよくわかりますね。
他のシーンも考察しながら、じっくり見てみると新しい発見があるかもしれません。