もののけ姫のアシタカはアイヌで蝦夷の人?時代背景について考察
大ヒットした伝説的な映画である「もののけ姫」
声優から時代背景、はたまたキャラのモデルまで様々なことが調べられているお化けコンテンツ映画である。
私もその1人。
私個人の興味でいくと「アシタカの出自」である。
どのような時代背景があってアシタカがあのような生活をしていたのか非常に興味があるところ。
今日はそんな時代背景を作中の内容をヒントに推測してみた。
もののけ姫の時代背景
セリフにヒント
大和との戦に敗れ、この地にひそんでから500有余年。今や、大和の王の力は萎え、将軍どもの牙も折れたと聞く。だが、我が一族の血もまた衰えた。このときに、一族の長となるべき若者が西へ旅立つのはさだめかもしれぬ。(村人)
— もののけ姫 (@mononoke_bot) 2015年5月11日
作中に
「大和との戦に敗れ500有余年」
という言葉がある。
そしてここで注目したいのがエボシの武器。
そう鉄砲である。
鉄砲の伝来は1543年である。
そう考えると「500有余年」を逆算すると
アシタカの先祖がいたのは1000年代、11世紀頃だったと思われる。
何時代なの?
参照:https://ja.wikipedia.org/
11世紀というと時は平安時代である。
そして「大和の戦」は
11世紀の前九年の役(1051-1062)、後三年の役(1083-1087)を指すものだと思われる。
この頃は大和が東北地方まで乗り込んでいた記述が残されている。
この戦いの地理こそアシタカがアイヌ民族なのかどうかがわかるヒントが隠されている。
アシタカはアイヌの人なの?
結論からいうと蝦夷は江戸時代まで下ると北海道のことを指すがアシタカの時代背景を考えると
関東〜東北地方を指すものと思われる。
これでアシタカがアイヌで北海道にいた場合、ヤックルレベルの動物では海越えは不可能であろう。
おそらく
蝦夷(えみし)→蝦夷(えぞ)→蝦夷地(北海道)→アイヌ
という解釈をされたと考えられる。
しかし、時代背景を背景を考えると、
アシタカが存在したのはどんなに解釈を広くとっても関東〜東北なのでアイヌではないと思われる。
大和との戦いに敗れたことからアシタカは東北の人でアイヌではないと考えられる。
アシタカが生きた時代は過酷だった
平均寿命が50歳を超えたのは20世紀の戦後からだっという事実はご存知だろうか。
現代は男性80歳、女性88歳まで伸びている日本であるが実はこれには数字のトリックがある。
平均寿命とは「0歳が平均であと何年生きられるか?」を示すものであるので、小さい子供が死亡率が高いと平均寿命を一気に縮めることになる。
少しタイムラグはあるが江戸時代の平均寿命は30-35歳くらい。
そして成人以降は抵抗力がつくことを考えるといかに幼い子供の死亡率が高かったことは想像に難くないだろう。
そして栄養状態もよくなかったので男性は平均155-160cm程度、女性は145cm前後だったと考えられる。
参照:http://www.edojidai.info/sinntyou.html
アシタカの身長も周囲のものからの比較で160cmくらいだったと推測される。
まとめ
1.アシタカが生きた時代を考察すると16世紀だったと思われる。
2.この時代の「蝦夷」は北海道ではなく、東北を指していた。
3.蝦夷が北海道を指すのは江戸からだが、そこが誤解されてアシタカがアイヌ民族と思われていた可能性が高い。
4.アシタカが生きた時代は幼い子供の死亡率が高く大変な時代だった。
5.アシタカの身長は160cm前後と考えられる。