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アナと雪の女王で悪い王子はハンス?キスは真実の愛にならなかった?

 

2019年に続編が公開されるアナ雪ですが、
当時ドはまりした子供たちも5年の時を経て趣味嗜好も変わっている子も多いと思います。

ところでアナ雪を見ていて「真実の愛って結局何?」と思った人も多いのではないですか?
特に当時の小さい子にとってはこの辺りは良く分からないと思います。

物語の鍵を握るのが「真実の愛」なのにも関わらず結局何かというのは具体的な点には触れていません。

今回はアナに近寄ってきたハンスが真実の愛を持っていなかったという点と、
キスで魔法が解けない理由について解説していきます。

アナに近寄ってきたハンス

さて、作中でやたらとアナに寄ってくるキャラとして印象に残るハンスですが、
物語の中盤から終盤の丁度中間あたりで見事な悪役っぷりを見せてくる事に驚いた人も多いかと思います。

ディズニー作品に出てきてヒロインと一緒に行動するキャラ、
そして「王子」という立場のキャラは大体善人なキャラであるにも関わらず、露骨な悪役っぷりを見せて来たのは恐らく近年ではハンスくらいではないでしょうか?

ハンスの目的は王亡き後に国を手に入れる事が目的で、
それに一番手っ取り早いアナを手に入れる事を目的にしていたわけです。

本編の後日談である「エルサのサプライズ」にも出ているハンスですが、アナとエルサの一件で祖国に強制送還された挙句、王位継承権もはく奪、馬小屋で強制労働するという末路を辿っています。

そもそも13兄弟の末弟である事から王位を継ぐ事は絶望的なので(なのでアナに近づいて国を手に入れようとしたとの見方もあります)、馬小屋で働いている事を除けば割と地味な刑罰とも言えます。

キスでアナの魔法が解けない理由

ハンスの目的が・・?

次にハンスがキスをしていればアナの魔法が解けたのか?
という点ですが、
重要なキーワードである「キス」でエルサの魔法が解けるのか?
と言われれば答えは間違いなくNoと言えます。

その点を考えていく前にディズニー作品の「キス」という物について少し考えていきます。

白雪姫や眠り姫みたいにいわゆる「王子様のキス」によって呪いが解けるというのはほとんど定番化した設定です。

定番化しすぎたせいで逆に使われる事すらなくなった程の定番です。
(現代でそれをやったらセクハラだとか言われそうですが)

つまり、物語におけヒロイン(姫)は姫を助ける王子様による「キス」によって幸せになるという方程式が確立していると言えます。

しかし、ハンスはどうかと言えばアナに近づいたのは打算です。

アナを手に入れる事で一国の王になる事が目的であり、作中のキーワードでもある「真実の愛」とは全く別物である為、
仮にハンスがアナにかかった魔法を解く為にキスしたところで魔法が解けないのは確実と言えます。

キスで魔法が解けない布石はあった

ハンスがとんでもないゲスの極みだった場合はアナ雪がR18作品になってしまうところですがそこはディズニーなのでセーフです。

劇中で「真実の愛」がどの様な物なのかを明言しないまでも匂わせていたシーンは、

1:倒れたアナの所にオラフが来て「アナの為なら溶けても構わない」と言うシーン
2:アナの魔法が解けたシーン

の二つです。

2は解答を提示している事に等しい訳ですが、二つのケースで共通しているのは誰かの為に行動する事、もっと言えば自分を犠牲にしてでも誰かを助けようとする事、

これらは愛情による行動ではありますが、注目すべきは愛「される事」ではなく愛「す事」です。

なので一方通行でアナに愛されているハンスでは、仮にキスをしたとしても魔法は解けなかったと考える事が可能です。

ついでに考えてみると、オラフはアナを愛していたのか?という話になりますが、オラフは簡単にいえばエルサの心が生み出した雪だるまなので、そのままエルサの心の一端でもあるという事です。

つまり、オラフがアナを助けようとする行為を見せる次点でエルサからアナへの「愛情」は向けられていたという事を示しています。

それに気づかず「エルサと分かり合えるから今こそ助ける(キリッ」と、エルサから向けられている愛にも気づかず独り相撲をしていた結果アナはどんどん魔法が侵食していったというわけです。

つまり、エルサもアナも最初から真実の愛を持っていて、それに気づかず状況が悪化していっただけであり、解決策は最初から持っていたという事です。

まとめ

ハンスは打算でアナに近寄り、国を手に入れる為に行動していた悪人。ハンスのキスでは真実に愛ではない事から魔法は解けない。

作品のテーマとハンスのキャラから考えればハンスにはバッドエンドしか待っていなかったと思うと面白いですね。

実はアナ雪は小説でも出ていて、映画とは若干違う内容になっています。
というのも初期プロットをいくつか残した作品である事から映画では語られなかった部分が出てくる為なのですが、読んでみると、「もしかしたらハンスは根っからの悪人ではなかったのかも?」とか「違う人生を歩んでいれば真実の愛はハンスも持つことが出来た?」といった考察も可能な面白い一冊です。

色々な考察を見てから読むとまた深く楽しむ事が出来るでしょう。

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