気になったニュースを取り上げるサイト

紅の豚でポルコはどう飛行機雲を引いたの?ヴェーパーって何?

2018/12/14
 

紅の豚の作中で主人公ポルコが飛行機雲を作るシーンは作品を代表する彼のかっこいいシーンでもあります。

ところでこの飛行機雲。
どうやってできるかご存知でしょうか。

ジブリの世界から少し離れて理科の世界で説明しましょう。

飛行機雲、多くの方が飛行機の排気ガスだと思っているかもしれませんが、
実はれっきとした雲と呼べるものなのです。

飛行機雲の原理

大別すると2つの仕組みで飛行機雲はできます。

エンジン排気によるもの

参照:https://trafficnews.jp/post/79098
飛行機雲は「気温」と密接に関連します。

通常、飛行機に乗ると高度が上がるほど気温が下がることは多くの方がご存知だと思います。

そこでエンジンの排気ガスが排出されると低い気温に接することで空気が水蒸気になるわけです。

わかりやすく言えば、冬の朝。
吐息が白くなる経験ありますよね?
参照:https://yukihyou.exblog.jp

あれは吐息、つまり温められた体内の空気→急激に冷やされて水蒸気となるわけです。

何百度の排気ガスが急激に冷やされるので白い飛行機雲が見えるわけです。

翼の揚力によるもの

参照:http://www.soranohi.net
詳しい理科の話になってしまいますが、気圧と気温は密接に関連しています。

翼は空気を突き進んでいきますが、翼の後方は気温と気圧が低い”渦”ができているのです。

ここで空気中の水分が急激に冷やされて水蒸気となり、雲に見えるわけです。

ヴェーパーって何?

参照:http://shannon-wakky.hatenablog.com
正しくはヴェイパー(Vapour)と呼ばれるタイプの飛行機雲。

Vapourはその名の通り、水蒸気の意味です。

翼の端で翼下面の空気がバンクにより、通常以上の揚力が生じて更に気圧が低くなった翼上面へと流れ込む断熱膨張で温度を下げ、
そして渦を巻いて流入する水蒸気を凝縮させた水滴が、後方へ引く雲筋として見えるのです。

イメージとしては上記「翼の揚力」によるものが仕組みとして近いと言えます。

飛行機雲はいつでも見れるのか?

これが実は難しい話で
いつでも見れるわけではありません。

理由として
・水蒸気が冷えて雲になるまでに時間が少しかかる。
・飛行機は時速900kmと超速い。
ことが挙げられます。

飛行機の周りが水蒸気が多ければ飛行機雲が見やすい条件となります。

意外かもしれませんが、湿度100%なら気温17度でも白い吐息を見ることができるますからね。

つまり飛行機雲は気温、湿度、気圧が密接に絡んだ現象と言えます。

時速350㎞程度から発生するので、F1でも見ることができます。

まとめ

1.飛行機雲は排気ガスではなく、雲と呼んでいい仕組みである。
2.飛行機雲はエンジン排気ガスが急激に冷えること、翼の揚力によってできる。
3.ヴェイパーと呼ばれる飛行機雲は翼の後方の気温差によって水蒸気となり雲になる現象である。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright© 千客万来ニュース , 2018 All Rights Reserved.