エレンの性格が変わりすぎ!ミカサを嫌いなのは嘘で演技なの?
現在も絶賛進行中の大人気漫画『進撃の巨人』。
いよいよ物語も大詰め、原作は怒涛の展開が続いていますね。
ここ最近の展開で最も動揺を覚えたのは、
何と言ってもエレンがミカサを罵倒するシーンです。
あまりのショックに、地獄に突き落とされたのはミカサだけではないはずです。
Contents
エレンの性格が変わりすぎ!
以前は命がけでミカサを守ったのにミカサを罵倒する
「つまりお前が俺に執着する理由は、アッカーマンの習性が作用しているからだ」
「本来の自分を失いただ命令に従うために作られた一族 つまりは奴隷だ」
「何の疑問も抱かずただ命令に従うだけの奴隷が見るに耐えなかった」
「オレは…ガキの頃からずっと ミカサ お前がずっと嫌いだった」
アッカーマンの本来の習性を淡々とミカサに伝えることは、
エレンに少なからず恋心も抱いていたと思われるミカサをズタズタに傷つけます。
ミカサの今までのエレンへの思いや行動を、すべてアッカーマンの血が成せる行動であり、
主人に仕える奴隷としての本能であり、そこにミカサの意思は存在しない、とまで言い切ったのです。
これが事実であろうとなかろうと、ここまで残酷な言葉でミカサを傷つける必要があった理由は何なのでしょうか。
なぜ誰よりも大切な家族であるはずのミカサを傷つける暴言を吐いたのでしょうか。
周知の通り、エレンは自分により近い仲間を家族の様に大切に、
命を懸けても守るべき存在と、いつもその行動で示してきました。
ミカサは腕が立つためむしろエレンが守られている印象が強いですが、
エレンは子供の頃からミカサに守られるのが本当は悔しくて、ずっと自分が守りたいと思ってきました。
幼き頃に大人に立ち向かいながらもミカサを守った姿、そしてアルミンを巨人に食べられる寸前に自分を犠牲にしてまで守る姿、この様に全身全霊でいつもミカサたちを守ってきた(守りたいと思ってきた)エレン。
エレンは仲間たち、特にミカサとアルミンに対して情が厚く、いかに彼らを大切に思ってきたかが分かります。
果たして、エレンは本当に変わってしまったのでしょうか。
ミカサたちのことが嫌いになってしまったのでしょうか。
嫌いなのは嘘で演技?
エレンは、父グリシャの記憶に触れたことで、
グリシャ・フクロウ ・そして今までの進撃の巨人の記憶や意思をも受け取ることになりました。
他の誰よりもエルディア人一族の苦悩の歴史とその重みに耐えねばならない時期が、恐らくエレンにはあったのだと思います。
大国マーレの侵略からどのようにしたらパラディ島を守れるのか、大切な仲間を守れるのか、エレン一人で悩みに悩んだに違いありません。
半年後、髪を伸ばして大人びた雰囲気のエレンは、今までにないどこか達観した空気を纏っていました。
そしてエレンがマーレに潜入した時も、怒りを抑えながら、静かにライナーと言葉を交わすシーンが印象的です。
直上的で衝動的だったエレンが、目的を達する為に、
自分を欺いて見せたり周囲を騙したり、その様なことができるようになったのですね。
ここでエレンの行動を確認してみると、ミカサやアルミン、兵団の皆に相談することなく単独行動を貫いています。
エレンは今までも、エレンに味方することで二人に生命の危機が及ぶ可能性がある場合は単独行動を起こそうとしました。
その時はアルミンが兵団の上層部を説得することで何とか場を収めました。ですがエレンは、ミカサとアルミンは何があろうともエレンを信じてついて来ることを知っています。
エレンは、何とかそれを回避したいのではないでしょうか。
つまり、ミカサやアルミンに暴言を吐いたり傷つけたり、あえて大切な二人を傷つけ、
何が何でも自分から遠ざけようとするのには、理由があるのです。
恐らくエレンは侵攻してくるマーレ軍を自分側に引き付けて、迎え撃つ覚悟をしています。
マーレと世界の巨大軍事同盟の目を、エレンに向けさせることで、心から大切な仲間達を何とかして守ろうとしているのではないでしょうか。
全く文明の異なる巨大な軍事力を持った敵相手に、命の保証はありません。甚大な被害は避けられません。
事態がどう転んでも、エレンに関わりさえしなければ、命を落とす可能性も低くなるし、エレン側に付いて世界に敵対しなければ、たとえ作戦が失敗したとしても何とか助かる術はあるかもしれないのです。
エレンが作戦を遂行する上で、ミカサやアルミンたちがエレンの仲間だと認識されることだけは絶対に避けなければならないのです。
まとめ
エレンがその身を顧みず、自分を犠牲にしてまで大切な仲間を守ろうとする衝動は、
恐らく幼い頃から備わっている本能の様なものであり、エレンはそれを何度も行動で証明しています。
大切なものの生命と自由をただ守るためだけの純粋な攻撃性が、エレンの本能なのでしょう。
そして、善悪や道徳性などを超越したところにある、清々しいほどに迷いがない行動の一つ一つが、エレンの魅力なのだと思います。
「お前らが大事だからだ。他の誰よりも…。だから長生きしてほしい」
エレンの本心からの言葉ですね。
大切なミカサやアルミン、仲間を守るために性格や言動を変えざるを得なかったエレン。
仲間を誰よりも大切に思う本来のエレンは、今もなお変わらず彼の根底にあるのではないでしょうか。
誰よりも自由を掲げ、仲間を大切にしたいと願っている
一人の若き青年が、一人で必死に考え、導き出した答えが現在のエレンの行動なのでしょう。
物語の着地点が気になる所ですが、夕焼けの馬車上で仲間たちが語らうシーンをまた見れたらと願ってしまいます。