秘密の部屋ドビーはなぜハリーを助ける?悪い子と頭を打つける理由は?
ドビーは屋敷しもべ妖精です。
コウモリのような長い耳をして、テニスボールぐらいの緑の目がギョロリと飛び出した小さな生き物です。
屋敷しもべ妖精は一人の主人に仕え、その人のために無償で働きます。
今日は「ハリーポッターと秘密の部屋」で活躍するドビーに迫ります。
ハリーをトコトン邪魔する
ドビーが初めてハリーの前に姿を見せたのは、2年生への進級を控えた夏休み。
ダズリー家が大切なお客様を迎える日にドビーが突然ハリーのベッドの上に現れ、「ホグワーツに戻ってはなりません」と言い張ります。
大事な友だちからの手紙を全て隠され、ドビーがダズリー家の前で魔法を使ったためマグルの前で魔法を使った容疑で魔法省の呼び出しを受けます。
さらにはホグワーツに向かう列車に乗ろうとしても、93/4/番線への入り口を塞がれてしまいます。
ロンの父親が改造したフォード・アングリアに乗り、ようやくホグワーツの新学期に間に合うよう到着しました。
このようにあらゆる手を使ってハリーがホグワーツに行けないようにしたのです。
マルフォイ家の屋敷しもべ妖精であるドビーは、ルシウスがホグワーツで再び秘密の部屋が開かれるよう企んでいることを知り、ハリーを危険から遠ざけようとしたのです。
ハリーを助ける理由
ドビーはマルフォイ家の屋敷しもべ妖精です。
「屋敷しもべ」と言われるとおり一つの屋敷、一つの家族に一生使えて家事全般を引き受けます。
通常屋敷から出ることはまずありません。
そんな中、主人の目を盗んでハリーを救うために行動することには相当な勇気が必要だったはず。
ドビーはなぜそこまでハリーを助けたいと思ったのでしょうか?
ヴォルデモートが頂点にあったとき、屋敷しもべ妖精は害虫のように扱われました。
ハリーがヴォルデモートに勝利したことで、その暗闇の日に終わりが来た!とドビーはハリーに将来への希望を見出したのですね。
マルフォイ家で鞭で打たれることが原因?
ドビーは最初に登場した時から何かにつけて「ドビーは悪い子! ドビーは悪い子!」と叫びます。
ドビーの主人であるルシウス・マルフォイの意向にそぐわない考えを抱いたり行動をしたりすると、自分を罰するように習慣づけられているんですね。
例えばこんな感じです。
- 自分の家族(マルフォイ家)の悪口を言いかけた→窓ガラスに激しく頭を打ち付ける
- ハリーに会いに来た→オーブンの蓋で両耳をバッチンしないといけない
- 『秘密の部屋』が開かれたことをハリーに告げた→ハリーの水差しを手に取り自分の頭にぶつけてひっくり返った
また、屋敷しもべ妖精の仕事で失敗すると当然のようにお仕置きを受けていました。
「殺すという脅しには慣れっこでございます。お屋敷では一日5回も脅されます」と言っていますし、ハリーがホグワーツに戻ったというニュースを聞いたときは驚いて夕食を焦がし、ひどく鞭打たれたという話もしています。
このような主従関係の中で植え付けられた奴隷的発想がドビーの思考や行動の自由を束縛していたんですね。
まとめ
「ハリーポッターと秘密の部屋」でドビーはなぜハリーを助けるのか?
それは、ヴォルデモートが暗躍した時代害虫のように扱われた屋敷しもべ妖精をハリーが救ってくれた、とドビーが思っているから。
悪い子と頭を打つける理由は、屋敷しもべ妖精としての行動だけでなく思考までも主人に逆らうことを自分に許さない考え方と、ミスをしたら罰を受けるのが当然という考えかたです。
結局は、ドビーが怖れたようにハリーが秘密の部屋の罠にはまることはありませんでした。
逆に事件の首謀者ルシウス・マルフォイはホグワーツの理事を解任された上にハリーの罠にはまりました。
マルフォイ家の屋敷しもべであったドビーに思わず靴下を渡す羽目になり、ドビーを解放させられることになったのです。
その後自由な妖精として他のエピソードでも活躍の場を広げていったドビー。ハリーの心強い味方ですね。